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議会制民主主義(間接民主主義)と国民・住民投票(直接民主主義) [政治]

7月の参院選後、Twitter上である方々と論争した。



私は、参院選(その前の都議選も)での投票率の低さに怒りを覚え、投票に行かなかった人、市民、国民を批判した。投票に行かなかった人は、政治を語る資格がない、と。



その私の意見に、投票に行かなかった人を批判するのは、権力者の思う壺との反論が来た。その方は、自民党圧勝で自民党に勘違いされても困る、投票率を見ると国民の半数弱が支持政党を表明していない=投票に行っていない、(つまり国民の半数近くが自民党支持では無い)との考え方であった。反自民党の方でしょう。よくある批判ですね。



確かに、自民党支持は過半数は超えていないので、この方の、決して自民党支持率が圧倒的ではないんだよ、という指摘は一応論理としてはわかりました。

但し、前半の「投票に行かなかった人を批判するのは、権力者の思う壺」という論理は、意味不明で、反論しました。この上記、論理、分かりますか? 考えるに、一般市民を批判すると権力者に優位になる、とのことでしょう。では、一般市民は批判対象にしてはいけないのでしょうか?権力者を監視・規制するためにも、選挙に行って、自分の意思を表明するのが、本筋ではないでしょうか。

選挙に行かないことは、その意思に関わらず、権力者に白紙委任する、という形になるのが、今の憲法下の議会制民主主義ではないでしょうか。選挙に行かないこと=意思を表明していない、とも言えますが、憲法下の選挙制度上は、選挙に行かないこと=白紙委任なのです。従って、白紙委任こそが、権力者の思う壺なのです。完全に勘違いしています。





もうひと方、選挙制度に疑問を持つ方から反論がありました。

自民党への対抗勢力が壊滅してしまったので、国会以外で、自民党にNoと言えるシステム、国民投票、住民投票が必要とのお考えです。



このお考えのお方は、現憲法では議会制民主主義というシステムが採用されていることの重みがわかっていらっしゃらない、そのほかに代替するシステムが現憲法下では直接明記的に認められていない、ということがお分かりでないので、以下の反論をしました。



まず「Noという手段」は、まずは「選挙」なのです。それが今の民主主義です。その「Noという手段」を行使いない人=選挙に行かない人、それで後から文句を言う人を私は批判しています。

選挙以外にも住民投票という手もありますが、「選挙」と「住民投票」をどう天秤にかけるのか。



「選挙」は、代議制民主主義で、「住民投票」は、代議制に代わる直接民主主義です。

但し、今のところ、市、県レベルで「住民投票」にかけても、その投票結果がそのまま反映されず、市議会、県議会が判断する仕組みだと思います。ましてや国政レベルの問題を扱う「国民投票」は、肝心の法整備がなされていません。

「国民投票」については、色々なルールが必要で、投票を有効にさせる為、「国民投票法」

を憲法との兼ね合いも含めて、法整備する必要がありますが、この「国民投票法」に一貫して反対しているのが、いわゆる護憲派野党です。彼らの言い分は、「国民投票法」が整備されると、憲法改正につながる、というものです。従って、「国民投票法」が整備されない状況では、例えば、原発是非の国民投票も今のままでは、できないのです。



「国民投票」を「選挙」の代替方法として持ち出された方、この辺の事情がお分かりでしょうか。現憲法では、最高立法決議機関は、「選挙」で選ばれた人々が議論する「国会」です。その制度を変えるということ、つまり憲法改正を視野に入れておっしゃっているのでしょうか?

国民投票というと、市民派リベラリスト=護憲派と考えられますが、その自分の主張が憲法改正につながることをわかっているのでしょうか?





一方、「選挙」は、各人の自由意志により自由に投票できます。脱原発、反原発、TPP反対、消費税反対ならば、共産党、社民党、みどりの風、と投票先はあるはずです。投票行動を規制するものはありません。何故、投票しないのか、何故、多数を取れないのか。



「選挙」でも、3年前、自民党にNoが言い渡され、大敗北し、民主党へ政権交代が行われました。それゆえ、「選挙」も機能するのです。自分の考えと違うから「選挙」システムがおかしい、代替方法を探るべきというのは、考えが浅く、飛躍しすぎと思います。





と、以上反論しましたが、私の反論に、再反論はありませんでした。



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