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ファイザー 親子禁煙講座TV CM [ぼやき]

今TV CMでファイザーの親子禁煙講座が流されています。

私は、このCMに使われている、「タバコを吸い続けると余命が
平均的に10年短くなると言われています」の表現の中の「10年短くなる」に
すごく違和感があります。

このCMでは、「禁煙を続ける為に」というあまりに一般化した表現の中に、
「余命が10年短くなる」という具体的な数字が、「こそっと」入っている点です。

このCM見るたびに、CMに出演しているドクターに、貴方は私の本来の寿命を良く知っていて、
その上でタバコを吸い続けると「10年」短くなると、TV CMで言っているの?
それは違うでしょう!と毎回思うのです。

これが、「10年短くなる」という具体的な表現でなく、「余命が短くなる」という
表現であれば、そんなに違和感はありません。
しかし、それでは訴求力が無いということで、「10年短くなる」と入れたのでしょうが、
そこがおかしいと思うのです。

この「10年」は「※1900~1930年の間に産まれた喫煙者と非喫煙者の
35歳以降の平均余命の差」という説明がされています。

つまり、今から114年前~84年前のデータです。
今から100年前の平均余命はどうだったのでしょう?100年経過した
今現在、平均余命は、延びたのでしょうか、短くなったのでしょうか。


それからこのCM、政府広報でも、厚労省のスポットでもないんですよね。
ファイザーというプラベート・カンパニーのCMなんですよね。
要は、ビジネスですね。そのビジネスCMにこんな「10年短くなる」という
医学的根拠に裏打ちされた様な数字(100年前のデータを使っている)
を使ったフレーズを入れて良いのでしょうか。


こんな言葉があります。

「感謝の気持ちを忘れないことはもちろん大切なことです。
でも、おうおうにして現代日本では、これを知能指数ならぬ「人間指数」と
みなし、すべての人に高飛車に強制し、これが欠如している者、希薄な者を
欠陥人間とみなす風潮がある。なんだかそこには、身動きのできない
定型化があって、一種の魔女裁判のような硬直化した糾弾の姿勢がある。・・・」

ーーー哲学者・中島義道 著「私の嫌いな10の人びと」(新潮文庫)より


これを言葉を入れ替えて見て下記の様にしたらどうでしょうか。

「煙草を吸わないこと、禁煙することは健康にとってもちろん大切なことです。
でも、おうおうにして現代日本では、これを知能指数ならぬ「人間指数」と
みなし、すべての人に高飛車に強制し、これが欠如している者、希薄な者を
欠陥人間とみなす風潮がある。なんだかそこには、身動きのできない
定型化があって、一種の魔女裁判のような硬直化した糾弾の姿勢がある。・・・」


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